飲食店舗業務委託者・受託者の報酬・委託料・手数料の配分・分配ケース

飲食店の長年続く赤字経営を、店舗まるごと一軒の委託で黒字化に再生運営できるのか?実情の平均売上2,800,000から4,500,000円を目指す。食材原価40%から33%にできるか!

 飲食店経営・運営経験者のプロ、業務委託委任チームが黒字化を目指し運営に臨みます。実例をもとにビストロの企画と事業計画を作成、自信を持って再生、優良店を作り上げる立て直し策に出ました。その場合の委託料・報酬は?利益の配分は?

 

下記は店舗一軒まるごと再生の実例となりますが、委託者と受託者があらゆる角度からの話し合いを経て、委託事業の報酬、利益配分の6ケースを提示しました。さて、どの配分が飲食店舗のオーナ様と受託者で決定するのか気になるところです。

 受託チームは4社の中から企画書と事業計画書提出と面談によってえらばれたエリート集団です。スタンダードな委託料の報酬配分1ケースと魅力満載の5ケースの詳細と解説をお読みください。

【下記は実例です。長年の赤字経営にお客様の減少も続き、先の見通しがつかない状況の店舗です。】

店舗の現状は?

店舗の現状

・フレンチ店・路面店1階・営業3年目・家賃600,000弱・賃金600,000強  ・49席・ビジネス街・食材原価40%弱・開業当時からのメニュー変更なし
・ドリンクメニューはワインが中心でその他の種類が極端に少ない
・ 競合店、有名店が近郊に多い・ランチ数平均20人前後提供スピード遅い ・ディナーは食事、コース中心でアルコールの売上が少ない
・禁煙 ・看板メニューなし・PRポスター広告なし・飲食サイトに力を注がない評価低い
・一人当たり単価ランチ1,500ディナー4,500・カフェタイムなし ・スタッフ安定せず
・料理のこだわり強し・新規利用少なく入りにくい・宴会少ない
・営業時間11:30~14:00 17:30~23:00 土曜22:00迄定休日 日曜祝日
・仕入先価格調査未確認・入り口は新規では入りにくい

・平均売上2,800,000・事業主報酬0・毎月100,000~300,000の赤字が進行中 ・労働労災保険加入、社会保険なし・月リースなどの減価償却費330,000 ・月借入返済未確認

スタンダードな委託料・報酬配分のケースを解説

多くの業務委託料・報酬は通常の経営と同様にFL比60%を勘案する方法が多いと思います。ただし、委託ですので数パーセントの上乗せはあるものと思われます。
Point!分かりやすく売上500万で計算してみます
 例えば、食材原価33%とすると165万になりますので、委託料は残りの27%、135万となります。加え、配慮の報酬として数%を考慮する場合が多いと思います
 受託者は食材原価を抑えることやスタッフを少なくするなどの工夫はできますが、お客様の満足度を下げてしまいます。この様に受託側の考え方が運営に大きく影響してきます。
ただし、FL配分を利用した報酬の考え方は委託側にも受託側にもわかりやすい方法とも言えます。

上記店舗を立て直し計画売上と業務委託配分6ケース

上記店舗を立て直し計画売上と業務委託配分6ケース

企画書・業計画の売上見通し予想 4,575,000

現在の状況から再生するために、数週間かけて市場・動向等を探り、イタリアン色の濃い新しいかたちの洋食店を考えました。本格カクテル・洋酒・ワインも少しだけこだわりを持たせました。ビストロやバルよりも少し価格帯は上となります。 コスパ・スピード・味には自信を持ったランチと落ち着いた大人のディナー戦力での予想を立てています。ディナーにはブランド戦略の他、いくつもの作戦があります。

洋食向け 席数カウンター6席 合計49席

スタッフ予想・ランチ4名・ディナー通常時3名
・ 混雑時4名・平均3.5名

営業日数25日・ ランチ&カフェタイム@900×70人
・ディナー@3,000×40人の見通し

月平均の売上予想は4,575,000、年末は6,000,000を上回る予想です。通常店舗営業の他には店内販売を10%計画

経営委任契約

店舗権利使用料を200,000に設定

①・   経営委任契約(受託者の経営) 

売上4,575,000の場合

委託側 200,000 受託側 1,219,000

総売上額―店舗管理費―原価償却費—店舗権利使用料 ―運営維持経費等=受託者利益 運営維持費(食材原価33%・消耗品・水道光熱費・雑費15%)

売上4,575,000-店舗使用料630,000-原価償却費330,000 -食材1,509,750-運営維持686,250 ー店舗権利使用料200,000=1,219,000

*受託側は委託報酬の中から人件費・広告料(相談)・ その他の支払をする *売上金額が店舗使用料・食材・運営維持経費・ 店舗権利使用料等の控除の合計した金額に満たない 月については、その不足分を受託者が補う。

仮に売上が5,500,000の場合

5,500,000-店舗使用料630,000-減価償却費330,000 -食材1,815,000-店舗権利使用料200,000 ―運営維持825,000=1,700,000

委託側200,000 受託側1,700,000
仮に売上が4,000,000の場合

4,000,000-店舗使用料630,000-減価償却費330,000 -食材1,320,000-店舗権利使用料200,000 ―運営維持600,000=920,000

委託側200,000 受託側920,000

※このことからも 最小売上は4,000,000とみます。

仮に売上が3,500,000の場合

3,500,000-店舗使用料630,000-減価償却費330,000 ー食材1,155,000-運営維持費525,000 ー店舗権利使用料200,000=660,000

委託側200,000 受託側660,000
仮に売上が6,000,000の場合

6,000,000-店舗使用料630,000-減価償却費330,000 ー食材1,980,000-店舗権利使用料200,000 運営維持費900,000=1,960,000

委託側200,000 受託側1,960,000
※6,000,000の場合は人件費がup、 4,000,000の場合はdownすると考えます。

⓶ ・固定額の委託料を決める1,050,000

経営管理契約

300,000×約3.5人計算

委託側369,000 受託側1,050,000

売上4,575,000の場合

売上4,575,000-委託料1,050,000-店舗使用料630,000 -減価償却費330,000-食材1,509,750 -運営維持費 686,250=369,000

*固定額の委託料の場合は、売上や利益の金額には 影響しない。ただし、3か月連続、または1年間でトータル6か月間の 店舗使用料・減価償却費・食材・運営維持に満たない場合は 契約解除となる条件が付帯になる可能性あり。 契約期間は1年と短くなると思います。 経営は完全に委託側ですので、什器を増やす場合や 広告費などはすべて委託者が負担をします。

仮に売上が5,500,000の場合

5,500,000-店舗使用料630,000-委託費1,050,000 -原価償却費330,000-食材費1,815,000 -運営維持825,000=850,000

委託側850,000 受託側1,050,000  
仮に売上が4,000,000の場合

4,000,000-店舗使用料630,000-委託費1,050,000 -減価償却費330,000-食材費1,320,000 -運営維持費600,000=70,000

  委託側70,000 受託側1,050,000  
仮に売上が3,500,000の場合

3,500,000-店舗使用料630,000-委託費1,050,000 -減価償却費330,000ー食材費1,155,000 -運営維持費525,000=▲190,000

委託側▲190,000 受託側1,050,000
仮に売上が6,000,000の場合

6,000,000-店舗使用料630,000-委託費1,050,000 ー減価償却費330,000ー食材費1,980,000 ー運営維持費900,000=1,110,000

委託側1,110,000 受託側1,050,000 
※この固定額の経営管理契約は、委託者にリスクが ありますので受託者の企画や事業計画が委託者に 認められなければ契約ができないものと思われます。

⓷ ・固定額+利益の配分  

経営管理契約&経営委任契約

固定額委託料630,000+配分 180,000×3.5人計算

売上4,575,000

委託側40% 315,600 受託側60% 

473,400+固定額630,000=1,103,400

固定額委託料180,000×3.5人計算=630,000 売上4,575,000-店舗使用料630,000-減価償却費330,000

-食材1,509,750-運営維持費ー686,250 ー委託料630,000=789,000

(食材原価33%・消耗品・水道光熱費・雑費15%)

*受託側は1,103,400の中から人件費を支払う。広告料・ 什器など負担はその都度相談により決定する

(例えば半額) *売上金額が店舗使用料・減価償却費・食材・ 運営維持経費等の控除の合計した金額に

満たない 月については、その不足分を受託者が半額を補う。

*仮に売上が5,500,000の場合

5,500,000-店舗使用料630,000-減価償却費330,000 -食材1,815,000-運営維持825,000

ー委託料630,000=1,270,000

委託側40% =508,000  受託側60% 762,000+630,000=1,392,000

*仮に売上が4,000,000の場合

4,000,000-店舗使用料630,000-減価償却費330,000 -食材1,320,000-運営維持600,000

ー委託料630,000=490,000

 委託側40% =196,000 受託側60% 294,000+630,000=924,000

このことからも最小売上は4,000,000とみます。

*仮に売上が3,500,000の場合

3,500,000-店舗使用料630,000-減価償却費330,000 ー食材1,155,000-運営維持費525,000

ー委託料630,000=230,000

委託側40%=92,000      受託側60% 138,000 +630,000=768,000

*仮に売上が6,000,000の場合

6,000,000-店舗使用料630,000-減価償却費330,000 ー食材1,980,000-運営維持費900,000

ー委託料630,000=1,530,000

委託側40%=612,000     受託側60% 918,000+630,000=1,548,000

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